キース・ジャレットおすすめ名盤5選【美しい旋律と芸術的即興演奏の極み】

ジャズピアニストのキース・ジャレット。
ケルンコンサート等の独創的な完全即興ライブで一世を風靡し、オーソドックスなジャズスタンダードを取り上げたピアノトリオ、スタンダーズでの活動は30年以上にも及びます。

70歳を超えて今も尚、現役で活躍されています。美しい演奏は完全即興でもスタンダード曲でも遺憾なく発揮されます。

「完全即興とオーソドックスなスタンダード」
「美しいメロディとエキサイティングな演奏」

今回はこんなコントラストが魅力のキース・ジャレットを取り上げます。

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キース・ジャレットについて

出生名:Keith Jarrett
生誕:1945年5月8日(72歳)
出身地: ペンシルベニア州
担当楽器:ピアノ

キース・ジャレットの主な経歴

年号 内容
1945年 ペンシルベニア州で生まれる。3歳頃よりピアノを始め、8歳の頃にはプロのピアニストとして自作の曲をコンサートで演奏する等、早くから音楽の才能を開花させる。子どもの頃からクラッシクを学んでいたが高校時代からジャズに傾向していく。
1965年 アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーに加入。しかし期間はわずか2カ月だった。その後はチャールス・ロイドのバンドに加入。アルバム「フォレスト・フラワー」は大ヒットとなりキース・ジャレットにも注目が集まる
1967年 初のリーダー作「人生の二つの扉」を発表
1970年 都合が合わず、一度は断ったマイルス・デイビスのバンドに加入。チック・コリアとのツインキーボード制で活躍。約2年間在籍し、主にオルガンやエレクトリック・ピアノを担当した。
1971年 ECMのオーナー、マンフレート・アイヒャーと出会う。その後30年以上ECMでアルバムを発表し続ける。
1972年 完全即興のピアノソロコンサートを始める。コンサートを録音したアルバムは大きな反響を呼び、特に第2作目の「ケルンコンサート」は歴史的ヒットを記録する
1983年 ゲイリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットらとピアノトリオ、スタンダーズを結成。スタンダードナンバーを中心に演奏し、30年以上活動を続ける
1996年 慢性疲労症候群のより、完全休養を余儀なくされる
1998年 自宅で録音した「メロディ・アット・ナイト・ウィズ・ユー」で復帰。現在に至るまで精力的に活動を続ける

美しさの中に激しさを兼ね備えた芸術的即興演奏


「美しい演奏」という観点からはジャズ史上随一ではないかと思います。子どもの頃に培ったクラッシクの素地が遺憾なく発揮された美しく心地よい旋律。そして長年に亘り活動しているピアノトリオ、スタンダーズではポピュラーなジャズスタンダードも取り上げているのでジャズの初心者にも自信を持っておすすめできる名盤がたくさんあります。
ただキース・ジャレットの演奏を始めて聴いた人は美しいメロディ以外に聴こえてくるもう一つの音に驚愕するはずです(^^;)

・・・奇声です。

上のYouTubeの動画を観ていただくと解かっていただけると思いますがキース・ジャレットはあまりに演奏に入り込むあまり中腰になって奇声を発しながら演奏するのが特徴なのです。
美しい演奏とは裏腹にとてもエキサイティングな方という印象です。演奏中に中腰になり身体をひねりながら演奏する姿勢は腰にかなり負担がかかるらしく長年、椎間板ヘルニアに悩まされていたとか・・・。

実は1973年の完全即興ソロコンサートの時はコンディションが最悪だったらしく、プロデューサーのマンフレート・アイヒャーはキャンセルを提案したそうですがキース・ジャレットは断固拒否してコンサートを決行したそうです。
そして結果的には歴史に残る名盤が残ることとなりました。
この時の状況をキースジャレットはこのように回想してます。

ステージに出た途端、痛みのお陰で頭の中がクリアになった。無意識にピアノを弾く瞬間も多々あったがこの時ばかりは常に自分で演奏をコントロールできたのである。
(知ってるようで知らないジャズおもしろ雑学辞典より引用)

痛みを伴った極限の状態だったからこそ、感覚が研ぎ澄まされ、最高の演奏ができたということでしょうか。
でも本人はこの時の演奏を聴くと当時の痛みも思い出すので2度と聴かないようにしているそうです(^^;)

キース・ジャレットは親日派なのか、1974年の初来日以来、160回以上もライブに訪れていてます。ただとても気難しい人のようで観客の立てる音に集中力を切らし途中で演奏をやめてしまうというエピソードも良く聴きます(^^;)
芸術的即興演奏は集中力が大切なのでしょうね・・・。
私はキース・ジャレットのCDは多数持ってますがコンサートには一度も行ったことがないので今度来日するときは是非、生演奏を聴いてみたいです(^^)
(マナーには注意しながら・・・)

キース・ジャレットのおすすめ名盤①

ケルン・コンサート

1972年から始まった完全即興ソロ・コンサートを収録したアルバムの中でもひと際、有名な作品です。
完全即興といってもフリージャズのような「魂の叫び」みたいなものでなくメロディ、ハーモニー、リズム全てにおいて洗練された美しい演奏です。

ただし確かに美しく歴史に残る名盤ではありますが・・・。
1曲が20分以上もある演奏もあるので完全に初心者向きではないかもしれません(^^;)
スタンダーズ時代のアルバムを先に聴き、キース・ジャレットの魅力を堪能し、且つ即興演奏の真骨頂を味わいたい時におすすめします。

収録曲

  1. パートI
  2. パートIIA
  3. パートIIB
  4. パートIIC

キース・ジャレットのおすすめ名盤②

マイ・ソング

ヤン・ガルバレク、パレ・ダニエルソン、ヨン・クリステンセンとのヨーロピアンカルテットで収録された作品です。
キース・ジャレットのピアノとヤン・ガルバレクのサックスの美しさが際立ってます。

1977年の録音でスタンダーズの結成前。この頃のキース・ジャレットは2つのバンドを使い分けており、もう一つはアメリカンカルテットといってフリージャズの要素も持つ熱い演奏が特徴のグループでした。
ヨーロピアンカルテットはヨーロッパの民謡にも影響を受けた上品で美しい演奏が特徴。あまりにも美しすぎてジャズっぽくないと酷評される方もいらっしゃいますが・・・。

仮のジャズっぽくなくても「良いもの良い!」そう思います。

おすすめは『カントリー』キース・ジャレットのピアノのイントロから甘美な演奏の世界に引き込まれます。

収録曲

  1. クウェスター
  2. マイ・ソング
  3. タバルカ
  4. カントリー
  5. マンダラ
  6. ザ・ジャーニー・ホーム

キース・ジャレットのおすすめ名盤③

スタンダーズ Vol.2

ゲーリーピーコック、ジャックデジョネットとのスタンダーズのアルバム。スタンダーズVol.1もありますが、私的にはこちらVol.2がおススメです。
これまでケルンコンサートを代表する完全即興演奏やアメリカンカルテット、ヨーロピアンカルテットでの活動でオリジナル中心の自己の音楽を追求してきたキース・ジャレットがスタンダード曲を演奏するという当時では活気的な作品。以降は30年以上もスタンダーズで活動を続けるわけですから私的にはキース・ジャレットはスタンダート曲を演奏している印象が強いのですが(^^;)

スタンダーズのアルバムはそれこそジャズをあまり知らない人でも聞き覚えのあるような定番中の定番の曲を演奏することも多いのですが、こちらのアルバムに収録されている曲はそこまでではありません。
注目してほしいのは『ソーテンダー』。こちらはスタンダートではなくオリジナルのようですが私はこの曲を聴いて一発でキース・ジャレットのファンになりました。

収録曲

  1. ソー・テンダー
  2. ムーン・アンド・サンド
  3. イン・ラヴ・イン・ヴェイン
  4. ネヴァー・レット・ミー・ゴー
  5. イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー
  6. アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー

キース・ジャレットのおすすめ名盤④

枯葉+1(スティル・ライブ)

スタンダーズのライブアルバム。『枯葉』を始めとしたスタンダート曲の中でもとりわけ有名な曲が多く取り上げられており、ジャズの初心者の方でキース・ジャレットに興味を持っている方には一番、最初に聴いていただきたい作品です。

キース・ジャレットの演奏の良いところはテーマ部分を原曲に忠実に且つ美しく演奏してくれること。
私もそうでしたがジャズの聴き始めの頃は自分が知っている曲だと思い、聴いてみるとテーマ部分ですら原曲を留めていない演奏だと敷居が高く感じちゃいますから(^^;)

おすすめはイントロから始まる『いつか王子様が』。このアルバムのこの曲は本ブログの他の記事でも取り上げてますが素晴らしい演奏です!様々なミュージシャンが演奏してきた曲ですが私はこの演奏が一番、好きです。

収録曲
ディスク:1

  1. マイ・ファニー・ヴァレンタイン
  2. 枯葉
  3. 恋におちたとき
  4. 歌こそは君

ディスク:2

  1. 降っても晴れても
  2. レイト・ラメント
  3. あなたと夜と音楽と|エクステンション
  4. イントロ|いつか王子様が
  5. ビリーズ・バウンス (LP未収録曲) (bonus track)
  6. クリフォードの想い出

キース・ジャレットのおすすめ名盤⑤

メロディ・アット・ナイト、ウィズ・ユー

1996年に慢性疲労症候群が原因で完全休養した際、その2年後の復帰作として発表されたアルバムです。
自宅で録音したからか、とても肩の力が抜けた穏やかなソロピアノを聴かせてくれます。

中腰になって奇声を発しながらエキサイティングに演奏するキース・ジャレットも良いですが本作品のような落ち着いた演奏も彼の美しい演奏が際立って良いと思います。
ほんとんどがスタンダート曲で且つどの演奏もスローテンポでトリッキーなことは一切せず、ただただピアノを美しく鳴らすためだけに集中かのような演奏は心に染み渡ります。

収録曲

  1. 愛するポーギー
  2. アイ・ガット・イット・バッド
  3. ドント・エヴァー・リーヴ・ミー
  4. サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー
  5. マイ・ワイルド・アイリッシュ・ローズ
  6. ブレイム・イット・オン・マイ・ユース~メディテイション
  7. サムシング・トゥ・リメンバー・ユー・バイ
  8. ビー・マイ・ラヴ
  9. シェナンドー
  10. アイム・スルー・ウィズ・ラヴ

Amazon『Prime Music』で聴けるキース・ジャレット

  • Somewhere Before

Amazonのプライム会員だと上記、1つのアルバムが無料で聴けます。

残念ながら今回、ご紹介したアルバムは含まれておりません(^^;)

1枚だけ無料で聴けるアルバムがありますので既にプライム会員の方は一度、聴いてみてください(^^)

Amazonプライム会員公式ページはこちら

まとめ

スタンダート曲のテーマを原曲に忠実に且つ美しく演奏してくれますし、オリジナル曲も素敵な曲が多く、完全即興で演奏させても素晴らしい演奏をするキース・ジャレットはジャズ初心者の最初の一枚には最適だと思います。

後は奇声が気にならないかどうかですね(^^;)

今回はキース・ジャレットのリーダー作を紹介しましたがマイルス・デイビスのバンドでのキース・ジャレットはオルガンや電子ピアノを弾いているので気になる方はチェックしてみてください。
またスタンダーズのアルバムは今回、紹介した以外でもライブアルバムを中心にたくさんあるので好きな曲が収録されているアルバムを聴いても良いかと思います。

以上、キース・ジャレットおすすめ名盤5選【美しい旋律と芸術的即興演奏の極み】でした(^^)

 

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