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キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!【読書感想・あらすじ】

左遷同然で地方に飛ばされた一人の男が会社とぶつかり、負け癖がついている部下を叱咤激励しながら各支店で売り上げを急激に伸ばし、副社長まで昇りつめるサクセスストーリー。物語としても痛快で面白く、営業職、管理職のビジネスマンにとっては学ぶところが沢山ある良書です!

目次

 あらすじ(内容紹介)

アサヒスーパードライから、ビール王者の座を奪回せよ――地方のダメ支店発、キリンビールの「常識はずれの大改革」が始まった!筆者はキリンビール元営業本部長。「売る」ことを真摯に考え続けた男が実践した方法とは?驚異の逆転劇から学ぶ、営業の極意、現状を打破する突破口の見つけ方!大切なのは、「何のために働くのか」「自分の会社の存在意義は何なのか」という理念を自分で考え抜くことだ!  (Amazonより引用)

サラリーマンのサクセスストーリーとしても面白い

著者が本社とソリが合わずに当時、全国で売上最下位ランクだった高知県に左遷同然で異動させれてからの話なのですが本書には2つのドラマがあり、1つは当時、最下位ランクだった高知県を皮切りに各地域の業績を次々と伸ばしアサヒスーパードライから首位を奪還したこと。もう1つは著者自身が左遷同然の扱いから副社長まで昇りつめたこと。

 

官僚主義の企業で会社と衝突しながらも、実力一つで副社長まで昇るというのはまるで企業ものの小説を読んでいるような話でなかなか痛快で興味深いです。しかもこれだけの大企業ですから尚更です!

営業の極意、リーダーの資質とは

本書は売上やら業績という話が中心なので特に営業職に従事している人には興味深い内容だと思います。
また著者自身は責任者としての立場で各地の売上を伸ばして行くという内容ですから営業でもリーダーの立場いる人はさらに参考になるでしょう。
本書では営業やそのリーダーにとって大切なことが幾つも触れられてますが、15年程度営業職に携わっている私が特に共感できたのが下記の2つ。

  • 量をこなせば質に変わる
  • 主体性を持って仕事をする(させる)

量をこなせば質に変わる

最近、いや随分昔から「企画提案型営業」というのが当たり前の時代になってます。景気の良い時代なら根性で数を回っていれば売上がついてきましたが不景気の今の時代にそれは通用しないという話になってきました。

 

代わりにお客様にヒアリングし、課題を見つけ、それを解決する手段として自社製品、サービスを提案するという形が普及してきました。その提案内容を如何にロジカルにプレゼンできるかということが受注の決め手になります。

最近の営業のハウツー本はこの手の内容のものがほとんどです。

この企画提案型営業は今の時代にあっているとは思います。しかし、少なくとも私の周りでは幾分、企画に固執するあまりに頭デッカチになり過ぎている人が多い感が否めません。「多くを回るのは効率が悪い」、「良い企画提案がないから営業するよりまずは企画を考える」といった感じで。

企画提案型営業をするにしてもお客様の問題意識に精通する必要があるのでやはり数を回ることが大事になります。また数を回ることによりお客様がより心を開いてくれるので、より内容の深いヒアリングが可能になります。結果、良い提案ができる訳ですね。

勿論、いきなり良い提案を必要とされるときもありますがその際もやはり、今まで如何に場数を踏んでいるかと言うことが大切になってきます。
これからの営業は「企画等を考えること」も必要ですが考えてから行動するのではく行動しながら考えることが重要だと改めて感じました。

 

主体性を持って仕事をする(させる)

主体性を持って仕事をすると言うのは一見、当たり前のように見えますが社風によっては難しくなります。ワンマンの社長や管理職の独断に従わざる得ない会社は主体性を持ってる人でも削がれてしまいます。

特に営業の管理職というのはマネジメント能力を買われたというより、営業成績が評価され昇格する場合があります。なので精神論で無理やり、自分の営業スタイルや無謀なノルマを押し付けてしまいブラックな感じになってしまうことが多いんですね~。

 

・・・まぁ、本著者も精神論者と言えばそうかもしれません。ただしあくまでも着眼点は如何に部下が主体性を持って仕事をしてくれるかというところです。その辺りの件は営業のリーダー格の方には参考になるのではないでしょうか。

 

社外より社内との戦い

キリンビールは長らくビール業界でトップの座を守り、一時は独占禁止法に抵触する懸念があるので売上を抑えた時期があったようです。
故に官僚主義的な社風になってしまい、アサヒスーパードライの登場により、トップの座を脅かされ始めた頃も社内に危機感を感じれなかったとか。そんな社風との戦い本書の見所のひとつです。

サラリーマンである以上、会社の意向に反発するのは大きなリスクを伴います。
実際、本著者は左遷扱いを受けてます。しかし、それでも会社の理念を自分なりに理解し、時には会社とぶつかってでもやり遂げる意思の強さには流石の一言。本著者は「腹を括る」を表現してますが、やはり自身が腹を括らないと部下に腹を括らせることができないのですね。
その覚悟こそが人を動かすのに必要なのだと痛感しました。

まとめ

私自身、長年営業マンとして働いており、未だ大した役職は持ってませんが、この年なのでリーダー的な役割を担うこともあります。
個としての営業(自分が実際、営業活動を行う際)、組織としての営業(自分がリーダーとして任されたグループの動か仕方)この二つにおいて大変参考になりました。
本書に書いあることは「言うに易し、行うに難し」だと理解してますがモチベーションが上がりました(^^)

著者が高知で支店長をやっていたのは1990年の半ば。かれこれ20年くらい前の話。「時代が変わっているんではないか?」という指摘もありそうですが、この頃は既に不景気でした(^^;)
丁度、就職氷河期と言われ、若い頃に正社員になりそびれ、フリーターやニートという言葉が出てき始める時代ですね。

本書の営業に対する考え方は今にも充分に通用すると思います。

内容が内容だけに営業職に従事している人、または営業職に興味のある人、管理職の方々に特におススメしますが半沢直樹シリーズのような企業ものの小説が好きな方にもおススメします(^^)

 

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