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KAZULOG

趣味と共に成長するブログ

キミスイ(君の膵臓をたべたい)の住野よるの最新作。新感覚ファンタジー小説【よるのばけもの】

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キミスイ(君の膵臓をたべたい)の作家、住野よるの最新作。青春時代の闇の部分にスポットを当てた新感覚ファンタジー小説です。

 

あらすじ(内容紹介)

夜になると、僕は化け物になる。寝ていても座っていても立っていても、それは深夜に突然やってくる。 ある日、化け物になった僕は、忘れ物をとりに夜の学校へと忍びこんだ。 誰もいない、と思っていた夜の教室。だけどそこには、なぜかクラスメイトの矢野さつきがいて――。 ベストセラー『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』に続く、住野よる待望の最新作!! (Amazonより引用)

 ばけものになっているのは夜なのか昼なのか?

主人公は中学生3年生の男子。何故か夜になると化け物になってしまうという設定になってます。何故、化け物になってしまうのかといような理由は冒頭では特に語られていません。

本作の主な舞台は主に2つ。双方とも主人公が通う中学校なのですが、通常の学校生活である「昼(日中)の中学校」と忘れ物を取りに学校へ忍びこみ、何故かクラスメイトと合ってしまったのがきっかけで通い続けることになる「夜の中学校」

本作は主人公のクラスが抱える人間関係の問題がメインの話となります。主人公が夜の学校で何故か出会ってしまった人物は、その問題の真っ只中にいる矢野さつき

主人公は彼女に対し「日中の学校」では他のクラスメイトとの兼ね合いの中での接し方をし、夜は化け物の姿で2人きりなので、また別の態度となる・・・。

主人公は夜に化け物になってしまうことに対して特に苦悩していたりしません。むしろ楽しんでいる節もあります。しかしこの昼と夜の2つの舞台で自身の矢野さつきに対しての接し方の違いに徐々に違和感を感じ始めます。

本作は子供と大人の間である思春期に起こり得る、リアルで残酷な学校問題のストーリーに加え、化け物というファンタジー要素を切り口にした斬新な作品だと思いました。

感情移入しやすい構成

主人公と矢野さつき以外にも様々なクラスメイトが登場します。人当たりが良く人気がある生徒、無口で大人しい生徒、典型的ないじめっ子気質の生徒・・・。

そして主人公は当たり障りなく学校生活を過ごすタイプで矢野さつきは不器用で空気が読めず皆からの嫌われモノです。

こんな多彩なタイプの登場人物が織り成す人間ドラマで、且つ作者の心情描写が絶妙なので物語に一気に引き込まれます。

伏線や結末は・・・

道中に謎の事件や本作の学校問題の真相について「関係あるのでは?」と思われる意味深なシーンが度々あります。真相に近づきたいという気持ちと読みやすい構成が手伝って、どんどん読み進めていけるのですが、ミステリー小説のように最後にスカッとすべての真相が暴かれる・・・。とはいきません。人間関係を主軸とした物語なので色んな要素が絡み合い、どちらかと言うと考えさせる結末でしょうか。ジャンルは全然違いますが昔に読んだサンデル教授のこれから正義の話をしようを読んだ時と似た感覚を持ちました(^^;)

まとめ

主人公は「うちのクラスは良識なメンバーが揃っている」とたびたび本作中で語っています。そんなクラスでも微妙に歯車が食い違い、問題が起こり、それがエスカレートしていく・・・。私は40歳なので中学時代などは遠い昔の話。正直、話のタネ程度の軽い気持ちで本書を手に取りました。しかし、予想に反し結構引き込まれましたね~。「自分が中学生で主人公と同じ立場だったらどうしただろう?」と年甲斐もなくこんなことを考えながら読み進めました。まぁ、こういった人間関係のこじれというのは社会人になっても無くならいものですから現状の自分の会社の人間関係に置き換えることもできます(^^;)

本ブログの冒頭でキミスイ(君の膵臓をたべたい)の作品名を出しましたが実は未読です。とても話題になった本ですが、どうも若者向けの恋愛小説で、タイトルからして主人公の女の子が不治の病的な切り口なんだろうな・・・。と勝手に予測してしまい食指が伸びませんでした。でも本作品もなかなか面白かったことだしキミスイは本著者の代表作なので今度、こちらも読んでみようと思いました(^^)

 

 

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