ジュディ・ガーランド主演で1939年に公開。その年のアカデミー賞2部門獲得。
75年以上経過した今でも語り継がれるファンタジー・ミュージカル映画の原点とも言える名作です!
映画について
あらすじ(内容紹介)
愛犬トトを抱きしめたまま竜巻に巻き上げられたドロシーは、魔法の国へと迷い込んでしまう・・・。“脳みそのない案山子”、“ハートのないブリキのきこり”そして“勇気のないライオン”たちと繰り広げる、願いを叶える不思議な冒険の旅。 (アマゾンより引用)
カラーとモノクロを使い分けた美麗な世界観
本映画はカンザスの農園のパートをモノクロ、オズの世界のパートをカラーと使い分けており、当時としては画期的な試みをしております。
カンザスのモノクロの世界から色彩豊かなオズの世界に舞台が移った際はまさにファンタジーの世界に引き込まれてしまいます。
当時はこの世界観を作り出すため、莫大な予算を費やしたそうで興業的には成功とまではいかなったようですが、その後、長きにわたり愛される映画となりました。
出演者たちの見事なパフォーマンス
ミュージカル映画だけあって、演技もさることなら歌もダンスも良いですね。
かなり古い映画ですので、現在のCGを駆使した映像に比べるとチープな感は否めませんが、そこは出演者のパフォーマンスで充分に補われ、見事にファンタジーの世界を演出してます。
特に主演のジュディ・ガーランドは存在感が際立ってますね。
ただ有名な話ですがジュディ・ガーランドはこの頃、既に麻薬に侵されていたようです。劇中では優しくて元気な女子の役を見事に演じており、また素晴らしい歌とを聴かせてくれますが麻薬の力を借りていたなんて何だか切ないです。
Over the rainbow
本映画は何と言ってもこの曲が有名!
20世紀の名曲第1位
作詞はエドガー・イップ・ハーバーグ、作曲はハロルド・アーレン。
作詞を担当したエドガーや映画の編集幹部たちは「主人公のドロシーが歌うには大人び過ぎている曲」と何度か没になりかけたらしいです。
しかし、結果はアカデミー賞「歌曲賞」を受賞。その後はスタンダード・ナンバーとして長きに亘り、世界中で愛され、20世紀に名曲第1位に選ばれます。
JAZZナンバーとして
JAZZのいわゆるスタンダード曲というのは1930~1940年辺りのシネマミュージックから生まれることが多いのですが、この曲も数多くのミュージシャンに演奏されました。
未だ現役のJAZZの巨人、キース・ジャレットの演奏です。
美麗な音色が本曲のメロディにぴったり合います!
関西で活躍されるテナーサックス奏者の西村有果里さんの演奏です。
渋い音色のテナーサックスでの演奏もまた違った趣があります。
エリック・クラプトンもこの曲をカバーしてます。
男性ボーカルも良いですね!
まとめ
私がこの映画を観たのは小学生の低学年の頃でした。
学校の行事として観たと記憶していますが、当時、見た感想としては「何だか怖い映画」という印象でした。案山子やブリキや魔女・・・。子供しては少しリアルな感じがしたのでしょう。「オズの魔法使い」は後にアニメで観る機会があり、その時にようやく物語を把握できた感じです。
「Over the rainbow」という曲は子供の頃に聴いてるはずですが、全くと言っていいほど覚えておりませんでした(^^;)
この曲を知ることになるのは30歳の頃。JAZZ好きが高じ、SAXを習い始め(一応、今でも続いてます・・・)た際に課題曲として出てきたのがきっかけです。
その時も凄くキレイな曲だと思いましたが「オズの魔法使い」の曲という意識はあまりありませんでした。
大人になり、改めて本映画を観た際にやっと「オズの魔法使い」と「Over the rainbow」が繋がりました。この曲は今や映画の世界を飛び出し、世界中の至るところで演奏される名曲ですが、やはりルーツを知っていると曲の想い入れも少しばかりですが違ってきます。
今まで色んなJAZZミュージシャンの演奏で「Over the rainbow」を聴いてきましたが、やはりシンプルで美しいメロディなのである程度は原曲に忠実なのが好みです。勿論、JAZZなのでアレンジがあるのは当然なのですが、結構、原曲を形を留めないくらい大胆な演奏も多いので(^^;)
JAZZのスタンダート曲にはシネマミュージックが多く採用されており、多くは古き良き名画のことが多いです。今後は「JAZZと名画」というテーマも映画をチョイスする基準として取り入れたいと思います。
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