ナット・キング・コールでジャズスタンダード曲を愉しむ【love】【スマイル】等

キングの愛称を持つ、ジャズボーカリストのナット・キング・コール。
1930年代にジャズピアニストとして頭角を現し、後にボーカリストとして活動を始め、ポピュラー界でも成功を収めることになります。
彼のカバーにより、ジャズのスタンダード曲となった楽曲も多く、後世のジャズボーカリストに大きな影響を与えた人物です。
今回は艶やかな響きの良い歌声と抜群の歌唱力を誇るナット・キング・コールと代表曲を紹介します。

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ナット・キング・コールについて

生誕:1919年3月17日
出身地:アラバマ州
担当楽器:ボーカル、ピアノ

ナット・キング・コールの主な経歴

年号 内容
1919年 アラバマ州の州都モンゴメリーに生まれる。4歳の時にシカゴに移住。母がオルガン奏者で12歳の時にオルガンを習う。
1939年 1930年代からジャズピアニストとして頭角を表す。1939年に結成したピアノ、ギター、ベースの編成は後のピアノトリオの先駆けとなる。
1950年 歌手として活動開始。「ストレイトン・アップ・アンド・フライ・ライト」が大ヒットした。
1950年 1950年代以降はポピュラー音楽まで活動範囲を広げ大衆的人気を得る
1964年 最後の大ヒット曲「L-O-V-E」をリリース
1965年 1965年2月15日に肺ガンにより死去。

キングの愛称に相応しい歌唱力と人柄

低音で艶やかな歌声と確かな歌唱力。1950~60年代当時、黒人のミュージシャンとして初めて白人スターと肩を並べるほどの人気を得た歌手と言われています。
この頃ナット・キング・コールはポピュラー音楽に軸足を移しつつある時期ですが、歌われた曲はジャズのスタンダート曲として名高いものも多く、ジャズを聴き始めの方で曲を覚えるのにはちょうど良いと思います。
楽器演奏に比べ、ボーカルの方が原曲のイメージが掴みやすいですしね。

ナット・キング・コールは日本でも人気が高く、あの美空ひばりもファンだったとか。
そして「ビートルズを日本に呼んだ男」として名高いプロモータの永島達司さんも昔ながらのナット・キング・コールのファンだったようで、2回ほど日本に招聘してます。
永島さんはナット・キング・コールに初めてあった時、その穏やかな人柄に魅かれ、さらにファンになったそうです。
ナット・キング・コールの最初の日本での公演は当時の「日本の歌謡ショー」とは一線を画す、まさにキングに相応しい貫禄のステージを魅せましたがチケット代が高すぎたのがネックで客足が伸びずに失敗に終わったとか・・・。

「必ずもう一度くるから」

自らの公演が不調に終わったことに責任を感じてか、そう言葉を言い残し、実際に・・・

「もう一度日本で公演をやりたい」

と永島さんに連絡したそうです。

その辺りの律儀な人柄も長年、トップスターに君臨できた要因の一つでしょう。
再び訪れた日本公演は見事大成功。
1962年のこと。ナット・キング・コールが亡くなる3年前ですね・・・。

ナット・キング・コールの日本でのエピソードは永島達司の自伝小説『ビートルズを呼んだ男』で紹介されています。

ビートルズを呼んだ男【感想・あらすじ】伝説のプロモーター永島 達司の生涯

メインはビートルズ来日の話ですが、ナット・キング・コール意外にも1950~60年代の日本でのジャズ事情について紹介されているのでジャズ好きにとっては興味深いです。

ナット・キング・コールで聴くジャズスタンダード曲

Unforgettable


1951年にアーヴィング・ゴードンが作曲し、数々のミュージシャンがカバーしてきたスタンダート曲ですが、その中でもナット・キング・コールのカバーしたものが最も有名です。
ナット・キング・コールの死後、娘のナタリー・コールが亡き父の音源と共演したバージョンを発表し、話題を呼びました。

歌詞の内容としては「忘れられない、あなたのことが~」と歌うラブソング。
終わった恋の未練を歌った曲なのか、現在進行形の恋でいつの時も忘れることができないと歌った曲なのか・・・。
何はともあれ強い恋心を歌った曲です。

Smile

1936年に公開されたチャールズ・チャップリンの映画『モダン・タイムス』に使用された曲。
この映画は無声映画なので音楽にも当初は歌詞がついていませんでしたが、smileがはじめてカバーされる時に歌詞がついたらしいです。

そして『Smile』を初めてカバーしたのがナット・キング・コールです。
以来、数々のジャズミュージシャンがカバーするスタンダート曲となりました。

Route 66

ボビー・トゥループ作詞・作曲のジャズスタンダード曲。「Route 66」とは「国道66号線」のような意味合い。とても親しみやすくノリの良い曲でジャズボーカリストはよくカバーしています。

この『Route 66』という曲もナット・キング・コールのカバーによって大ヒットした曲です。
ジャズボーカルでカバーされる曲は如何にナット・キング・コールの影響力がすごいかがわかりますね。

Stardust


ホーギー・カーマイケル作曲のバラード。
こちらは1927年に発表された曲ですが歌詞がついたのは2年後の1929年。

男性の失恋を歌った曲です。
数々のジャズボーカリストに歌われてきましたが「男性の切ない気持ち」描いた歌詞なのでナット・キング・コールの艶やかで低音の歌声がピッタリ、ハマります。

Mona Lisa


『Captain Carey, U.S.A.』という映画の挿入歌だったバラード。
ナット・キング・コールは1950年、この曲を歌い8週連続でビルボード・チャート1位を獲得し、ポピュラー路線に進出する足掛かりをつかみます。

この曲は「モナリザのモデルになった女性に対しての男性の気持ち」を描いた歌詞です。
やはり男心を描いた歌詞にはにナット・キング・コールの低音の歌声は合いますね。

L-O-V-E

ナット・キング・コールの生前、最後のヒット曲であり彼の代表曲とも言える曲。
この曲を収録した直後に入院、そして帰らぬ人となりました・・・。

収録している当時から既に末期癌だったナット・キング・コールはこの曲をたくさんの国の人々に届けたい想いで多くの言語でのバージョンを残しているのですが、なんとその中に日本語もあるのです!
先述した通り、たった2回程度しか訪れていない日本のファンのために満身創痍の中、歌ってくれたこと考えると感慨深いです。

こちらが日本語バージョンです。

ナット・キング・コールのおすすめアルバム

今回、紹介した曲は勿論、ナット・キング・コールの代表的な曲を一通り網羅しているベストアルバムですので、この一枚を聴いていただくだけでもナット・キング・コールの魅力と多くのスタンダート曲を覚えていただくことができると思います。

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こちらも名曲が目白押しでおすすめです(^^)

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まとめ

ナット・キング・コールがジャズピアニストとして活躍したのが1930年代ですからビ・バップが提唱されるはるか前のこと。

途中からポピュラー路線に移ったのでチャーリーパーカー、マイルス・デイビスやジョン・コルトレーンのように「ジャズの巨人」として紹介されることは少ないですが、大衆人気を得たナット・キング・コールだけにジャズを親しむための最初のきっかけとしては良いかと思います。

以上、「ナット・キング・コールでジャズスタンダード曲を愉しむ【love】【スマイル】等」でした。

 

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