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十二国記【風の海迷宮の岸】小説版の読書感想・あらすじ

ファンタジー小説の名作『十二国記』シリーズの第2弾。
本編は『十二国記』シリーズにおいて王を選ぶ重要な役割を担う、神獣「麒麟」にスポットを当てた物語。
世界観は前作を踏襲しつつも、また趣の変わった内容になってます。

今回は十二国記シリーズ『風の海迷宮の岸』の読書感想・あらすじです。

目次

あらすじ(内容紹介)

神獣である麒麟が王を選び玉座に据える十二国。その一つ戴国麒麟の泰麒は、天地を揺るがす〈蝕〉で蓬莱に流され、人の子として育った。十年の時を経て故国へと戻されるも、役割を理解できぬ麒麟の葛藤が始まる。我こそはと名乗りを挙げる者たちを前に、この国の命運を担うべき「王」を選ぶことはできるのだろうか。
(本書、表4の紹介文より引用)

第1作目の『月の影 影の海』が面白くて早速、続編を読んでます(^^;)
本書『風の海迷宮の岸』は2作目なので一応、発刊順に読んでいるのですが・・・。

本書は前作より、以前の物語となります。

前作『月の影 影の海』は女子高生の陽子が幾多の試練を乗り越えたことにより成長し、麒麟であるケイキとも再会しました。本書『風の海迷宮の岸』では王としてどのような活躍をするのか・・・。
こんな物語と思ってましたが違ってました(^^;)

ちなみ前作の記事もありますので未読の方はこちらからお読みいただくことをおすすめします。

 

十二国記【月の影 影の海 上・下巻】小説版の読書感想・あらすじ

 

本書『風の海迷宮の岸』の冒頭は雪の日に躾に厳しい(厳しすぎる)祖母に家から閉め出される少年の様子が描かれます。
この少年が10年前に蝕で蓬莱(日本)に流されて行方不明になっていた麒麟という訳です。

この麒麟は戴国の麒麟__。
前作『月の影 影の海』の下巻の後半あたりで延麒が泰麒のことを話していた件がありました。

綺麗な黒麒麟と・・・。

泰麒はいきなり蓬莱から十二国の世界に連れ戻されたのに意外に早く馴染んでしまいます。
本来、子どもが見知らぬ土地に連れてこられたらパニックになるのでしょうが(^^;)
実は冒頭の家から締め出された件でわかる通り、家族とあまり上手くいってなかった様子です。

だから「あなた麒麟でこの地こそがあなたの居場所です」と言われてもすんなり受け入れることができた訳ですね。

しかし蓬莱に住んでいた期間があまりにも長すぎたことで麒麟の役割について、中々理解できずに苦します。

果たして泰麒は無事に王を選び、麒麟として生きていけるのでしょうか・・・。

是非、本書を手に取ってみてください。

※ここから下はネタバレを含みます。

ネタバレあらすじと読書感想

幼き麒麟の成長を描いた物語

泰麒は10歳までは蓬莱(日本)で普通の家庭の子どもとして暮らしてました。
(祖母や父などに多少、きつく当たられていたようですが・・・)

それがいきなり家から閉め出されている時に庭にある倉の脇から伸びている手に「手招き」され、再び十二国記の世界に戻ります。
この辺りの展開は結構、急です(^^;)
そういえば前作で陽子が初めて十二国記の世界に連れてこられる展開も急だったな~。

前作の陽子はこちらの国になじむまでに相当の苦労がありました。
しかし、泰麒は「ずっと行方不明だった麒麟」として戻ったので周囲に大変可愛がられたためか直ぐにこちらの世界に馴染みます。
(蓬莱の家族を懐かしむ場面も多少はありますが・・・)

ただ10歳まで人間として育ったので自分が麒麟であることの自覚をなかなか持てずに悩みます。
麒麟は本来、生まれた時には麒麟の姿です。
しばらくはその姿のままで女怪を連れて色々、遊んでいるうちに自然と妖魔と契約を交わし使令を増やしていきます。

泰麒の場合は使令を下せる妖魔もいないし、転変(麒麟の姿になること)することもできない状況。
「麒麟」と言われて動物の首の長い「キリン」を想像してしまうくらいです(^^;)

しかし、泰国は麒麟不在で結構な時が経過しているのでのんびり成長を待っている時間がありません。
泰麒の成長の遅さとは裏腹に「我こそは泰王」と多くの猛者が泰麒に会いに山に登ってくる時期も迫っています。

泰麒は無事に泰王を選ぶことができるのでしょうか・・・。

麒麟同士の交流

麒麟にスポットを当てたストーリなだけあり、麒麟同士の交流も描かれてます。
廉台輔は泰麒が蓬莱からこちら側の国に呼び戻すために不思議な力を持った腕輪を貸してくれました。
前作『月の影 影の海』にも登場した陽子を王に選んだ麒麟、景台輔は不器用ながらも泰麒に麒麟について色々教えてくれます。
同じく前作にも登場した延台輔も終盤に少し登場します。

シリーズ2作目となる本書で、こうした「麒麟たち交流」のエピソードを通して十二国記の世界における麒麟についての理解を深めることで続編をさらに楽しく読めるのでは?と思いました。

泰麒は死んだのか!?

本書『風の海迷宮の岸』はシリーズ2作目ですが前作『月の影 影の海』より過去の話。
どうやら十二国記は時系列で物語が進んでいく訳ではないようです(^^;)

前作『月の影 影の海』で延麒が気になることを言ってました。

「泰麒は死んだ。少なくとも死んだと伝えられている。」

最初は泰麒は10歳まで行方不明だったのでその出来事とリンクするのかと思いました。しかし・・・。

「綺麗な黒麒麟だった」

とも言及してます。
「泰麒は死んだ」というのが10歳まで行方不明になっていたことを指しているのであればこの時点で「黒麒麟」であるかどうかわからないはずです。
何よりも前作は本編よりも後の話です。

・・・ということはこの後、泰麒の身に何が起こったのでしょうか?

続編で解明されるのでしょうか?

気になるところです。

まとめ

前作『月の影 影の海』は王である陽子の成長物語。
そして本書『風の海迷宮の岸』は麒麟の泰麒の成長物語・・・。

二つの物語を読了し、十二国記の世界観の理解度が深まりました。

どんどん続きを読みたいと思います。

以上、「十二国記【風の海迷宮の岸】小説版の読書感想・あらすじ」でした。

 

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