十二国記【図南の翼】小説版の読書感想・あらすじ

十二国記シリーズの4作目にも少し登場した恭国の王の物語。
出番はそんなに多くなかったものの、少女が王を務めているということで4作目『風の万里 黎明の空』を読まれた方は記憶の片隅に残っているのではないでしょうか。

本書『図南の翼』は少女、珠晶(しゆしよう)が王になるため、蓬山を目指す、ロードノベルです。

スポンサーリンク

あらすじ(内容紹介)

この国の王になるのは、あたし! 恭国(きようこく)は先王が斃(たお)れて27年、王不在のまま治安は乱れ、妖魔までも徘徊(はいかい)していた。首都連檣(れんしよう)に住む少女珠晶(しゆしよう)は豪商の父のもと、なに不自由ない暮らしと教育を与えられ、闊達な娘に育つ。だが、混迷深まる国を憂えた珠晶はついに決断する。「大人が行かないのなら、あたしが蓬山(ほうざん)を目指す」と──12歳の少女は、神獣麒麟(きりん)によって、王として選ばれるのか。
(Amazonより引用)

前作の『風の万里 黎明の空』では既に珠晶は王位についてました。
ですので時系列でいうと前作より過去の物語となります。

もし『風の万里 黎明の空』を未読でしたら是非、こちらもお読みください。

十二国記【風の万里 黎明の空 上・下巻】小説版の読書感想・あらすじ

他の巻も読むことで十二国記の世界観の理解度が深まりますのでこちらも是非、ご覧ください。

十二国記【月の影 影の海 上・下巻】小説版の読書感想・あらすじ

十二国記【風の海迷宮の岸】小説版の読書感想・あらすじ

十二国記【東の海神(わだつみ) 西の滄海】小説版の読書感想・あらすじ

 

前作の『風の万里 黎明の空』では珠晶は芳国から国外追放のような形でやってきた祥瓊に厳しい処遇を下す等、なかなかドライな感じで描かれます。

麒麟を下僕と呼んだり、ビンタしたり・・・。

こどものうちから権力を握った典型的な世間知らずの我がままな王というのが最初の印象でした(^^;)

しかし、こどもゆえに歯に衣を着せない言動から誤解をしてしまいますが、私情に流されず大局を見据えているような面もあり、意外としっかり政(まつりごと)をしているような感じです。
(この時点で王政が90年続いています)

さて、この少女はどうのような経緯で王になったのでしょうか・・・。

ちょっとくせがあり自分と考え方が合わない男たちを従え、蓬山へ向かう旅物語はベタな印象もありますが(^^;)
ファンタジー小説の王道を行く、読み応え十分の作品です(^^)

※ここから先はネタバレを含みます。

ネタバレ読書感想・あらすじ

本当は大変な蓬山の旅

王になりたいものが蓬山を目指す・・・。

この展開は『風の海迷宮の岸』にも通じるものがあります。
この時の話は本書『図南の翼』とは立場が反対で昇山してきた者たちから王を選ぶ、幼き麒麟の苦悩を描いた物語でした。

ですので蓬山へ向かうまでの道中についてはそんなに詳しく書かれていませんでした。
また昇山してきた人たちが将軍クラスのそうそうたる面子だったので、そんなに苦労してきた感じもありませんでした(^^;)

しかし、本書『図南の翼』は先王が斃(たお)れて27年。
そして「自分こそ王」という志の高い者もだんだん減ってきている頃。

12歳の珠晶をはじめ、一緒に蓬山を目指した面子にはパッとしない感じです(^^;)

蓬山に行くには黄海を抜ける必要があるのですがそこは妖魔の巣窟・・・。

ゆえに蓬山まで行きつく道中が大変なんですね~。

でも道中が大変だからこそ珠晶の成長があります。

珠晶は頭が良く、気が強い、どちらかいうと可愛げのない性格ですが・・・。
自分が間違ったと悟ると受け入れる素直さも持ち合わせています。

前作の『風の万里 黎明の空』の際は出番が少なすぎて誤解を招くキャラでもありましたが
本書『図南の翼』では魅力的に描かれています。

2人の臣下を従えたロードノベル

何かを目指して旅をするのはファンタジー小説の王道に展開ですね。
本書『図南の翼』では旅の道中、珠晶を支える仲間との関係もなかなか絶妙です。

まず主人公の珠晶はお金持ちのお嬢様。
財力と頭の回転の良さと度胸で蓬山を目指します。

旅の道中で出会った騎獣を狩る朱氏の頑丘。
その生業ゆえに黄海に精通しており、珠晶に雇われます。
しかし、育ちの違い、考え方の違いにより、ことある事に珠晶と衝突します。

同じく旅の道中で出会った利広。
素性はわからない人。
しかし騎獣の中でも珍しい騶虞を所有している時点で只者ではない予感がします。
そしてその予感は大体、想像通りに当たります(^^;)

こんな3人が中心の旅物語。
ストーリの面白さだけでなくそれぞれのキャラがしっかり立っており、また上手く絡みます。

そこが本書『図南の翼』の魅力の一つかと思います。

まとめ

12歳の最年少の王の物語___。

十二国記シリーズは悲壮感漂うエピソードも多いですが・・・。
特に少女は虐げられる傾向にありますが・・・。

本書『図南の翼』も勿論、珠晶の試練の物語という側面はありますが、珠晶の性格からか割とポジティブの
読める作品になってます(^^)

以上、「十二国記【図南の翼】小説版の読書感想・あらすじ」でした。

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク